かまぼこの主な材料は「魚のすり身」、「食塩」、「砂糖」。すり身は「最高級のスケトウダラ」、塩は「赤穂の天塩」を使用しています。海水をまるごと塩田で天日濃縮する昔ながらの赤穂の天塩には、にがりやミネラルがたっぷり、すり身のうまみを存分に引き出します。


毎回最高ランクのスケトウダラのすり身を仕入れますが、生ものは品質が一定ではありません。そこで重要になるのが「調合師」の仕事。その日の天候やすり身の状態を見て原料の配合を毎日変えています。丸又蒲鉾でその調合ができるのは限られた職人のみ。蒲鉾を美味しくするとても重要な工程です。


石臼にすり身、調味料を入れ、じっくりと時間をかけながら、なめらかなすり身を作ります。通常はそのまま蒸して完成ですが、丸又では蒸す前に1日寝かせる「すわり」という作業が入ります。一日寝かせることでうまみ成分の魚に含まれるアミノ酸が増し、蒲鉾のおいしさが引き出されます。


その日の天候や気温により「温度管理師」が調合した材料の温度と湿度をきめ細かく管理しながら製造工程に目を配ります。「うまみ」を引き出す大切な要因だからです。丸又蒲鉾を食べてくださるお客様に精一杯おいしいものを届けたい、それが妥協のない製品を生み出す私たちの原点です。

